2022年ワールドカップ放映の背景にあったもの!

 
2022年カタールワールドカップ!
 
この大会ではFIFAが推定350億円で日本のテレビ局に放映権料を提示したと言われています。
 
NHKと一般社団法人日本民間放送連盟で構成するジャパンコンソーシアムが電通の仲介のもとこの高額な放映権料を購入するのですが、この交渉は最後まで難航したようです。
ここのところワールドカップの放映権料高騰しており、日本民間放送連盟は、南アフリカ大会から3大会連続で、
ワールドカップにおける収支が赤字になったと発表しています。
 
要は放映権料と番組制作費がテレビコマーシャルなどによって得られる収入を上回り、回収できなくなっている状況です。
前回の2018年ロシアワールドカップではFIFAの提示額は推定なんと600億円
ここでテレビ業界では個人の視聴率で1位と言われる日本テレビを見てみましょう!
日本テレビ放送網株式会社の2022年売上は約2908億
そのうち大部分は広告収入で約2369億円です!
広告収入はテレビの広告枠を企業に販売して売り上げをあげます。
日本テレビのテレビCM放映料は15秒1本あたり30万円〜100万円と言われますが、放送するコンテンツによって金額は大きくことなります。
ひところ昔は巨人戦中継のCM枠は1分間1800万円と言われてました。
海外なので比較にならないかもですが、全米で最も多くの視聴者を集める番組スーパーボウルでは
30秒のCM放映料は650万〜700万ドル約9億6200万〜10億3600万円、1ドル148円換算)
とのこと。
日本中が熱狂し高い視聴率が期待できるワールドカップとあれば、それはもう高額なテレビCM放映料と想定されます。
しかしそれでも過去ワールドカップ放映の赤字の経験により、交渉が難航したカタールワールドカップの放映権料!
ここで名乗りを上げたのがABEMA TVを擁する株式会社サイバーエージェント
なんと推定350億円の半分以上に相当する200億円を支払い、無事FIFAからの放映権の購入に至ったとのことです。
200億円!
ここで日本の5大放送局とサイバーエージェント社の2021年決算数字を見てみましょう!
下記すべて営業利益です。
フジ・メディア・ホールディングス  約162億
日本テレビホールディングス 約345億
TBSホールディングス 約108億
テレビ朝日ホールディングス 約144億
テレビ東京ホールディングス 約53億
サイバーエージェント 約1043億
なんとサイバーエージェント社が桁違いの営業利益を誇っています。
2021年のサイバーエージェント社はグループ会社であるゲーム事業、株式会社Cygamesのウマ娘 プリティーダービーの大ヒットがありました。
約7か月1000万ダウンロードを達成し、Cygamesの営業利益は前年303億円だったものが、2021年に964億円を達成するのです。
スマホゲームアプリの収入内訳のほとんどは
アプリ内課金と動画広告からの売上と言われます。
つまり一度良質なゲームを作れば原価なしでダウンロード数に応じて飛躍的に利益が増える仕組みとなります。
この大きな営業利益が多額なキャッシュを生み出し、ワールドカップの放映権料購入の原資となったと想定されます。
カタールワールドカップを放映したABEMA TVでは本田圭佑氏の名解説もあり、損益は別にして売上も上がり利用者数も増えました!
今回は巨額なお金が動く、メディア業界の一端でしたがいかがでしたでしょうか。
こうしたお金の流れは興味深いですね!
なにかのご参考まで。
 
 
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今週の長縄のひとりごと。
久しぶり各社上場企業の決算説明会資料を見てみましたが、
本当にとても見やすくつくってありますね。
すぐに情報がインプットできるように色使いやグラフの書き方など
とても工夫されていると感じます。
サイバーエージェント社は特に今後の未来への可能性を感じさせる内容です!
 

 
参考:

 
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