
耳寄りな情報!
このエリアに、耳寄りな情報提供を記載。他にもSNSのリンクや、名刺のスキャンを掲載することもできます。メインの項目はでなないけど、サイトのアクセントとしての利用をおすすめします。
今回は、前回に引き続きたばこ関連で意外と知られていない「たばこ税」のお話です。
※本稿は喫煙を推奨するものではなく、税金と地域財政の仕組みをご紹介するものです。
■タバコ1箱580円のうち、約358円が税金
現在代表的な紙巻きタバコは、1箱20本入りで580円ほどです。
この580円のうち、税金の合計は357円61銭。
内訳は、おおむね次のようになっています。
税金の種類 1箱当たり
国たばこ税 136円04銭
地方たばこ税 152円44銭
たばこ特別税 16円40銭
消費税 52円73銭
合計 357円61銭
実に販売価格の約61.7%が税金です。
580円の商品を買っても、製造会社、卸売業者、小売店などに残る金額は、合わせて約222円。
タバコは、ガソリンやお酒などと比べても、税負担率が非常に高い商品の一つです。
■たばこ税の歴史は、約150年前から
全国で統一されたタバコへの課税は、明治8年、1875年に制定された「煙草税則」までさかのぼります。
当時の明治政府は、藩ごとにバラバラだった約1,500種類もの税を整理し、全国共通の税制をつくろうとしていました。
共通税制により国の財源を確保したかったのです。
そこで注目されたのが、多くの人に消費されていたタバコです。
タバコは生活必需品ではない嗜好品であり、継続的に購入されるため、税金を集めやすい商品でもありました。
国は財源の一つとして、たばこに税金をかけるようになったのですね。
当時は、キセルで吸う「刻みたばこ」が主流でした。
製造業者や販売業者に営業税を課したり、商品に専用の印紙を貼ったりして、税金を徴収していました。
ところが、印紙の再利用や無印紙による販売など、脱税を防ぐことが難しかったようです。
現在のようにレジのデータで管理できる時代ではありませんので、税金をきちんと徴収するだけでも大変だったのでしょう。
■やがてタバコは、国が管理する事業に
1898年には、国が葉タバコを買い上げる「葉煙草専売法」が施行されました。
さらに1904年には、製造から販売までを国が管理する**「煙草専売法」**が施行されます。
日露戦争の戦費を確保する必要もあり、タバコは国の重要な財源として位置づけられていきました。
戦後は日本専売公社がタバコ事業を担いましたが、1985年に専売制度が廃止され、国営でなく民営化の声が高まり、現在の日本たばこ産業株式会社、JTが誕生しました。
それまで国が受け取っていた専売納付金に代わり、現在につながる「たばこ税」の制度が整えられていきます。
また、1998年には旧国鉄などの債務返済財源として、**「たばこ特別税」**が導入されました。
現在も、紙巻きタバコ1箱当たり16円40銭が課税されています。
■たばこ税は、年間約2兆円
2024年度、令和6年度に納められた「たばこ税等」の総額は、2兆1,280億円でした。
内訳は次のとおりです。
税金の種類 2024年度税収
国たばこ税 9,505億円
地方たばこ税 1兆624億円
たばこ特別税 1,151億円
合計 2兆1,280億円
驚くのは、国に入るたばこ税よりも、地方自治体に入る税収のほうが多いことです!!!
そして地方たばこ税1兆624億円の内訳は、
都道府県たばこ税 1,491億円
市区町村たばこ税 9,132億円
となっています。
特に市区町村にとって、たばこ税は無視できない財源なのです。
■喫煙者が減っても、税収は大きく減っていない
過去約20年間の、たばこ税等の税収を見てみましょう。
年度 たばこ税等の税収総額
2005年度 2兆2,400億円
2010年度 2兆1,139億円
2015年度 2兆1,902億円
2017年度 2兆11億円
2020年度 1兆9,026億円
2021年度 2兆311億円
2022年度 2兆1,439億円
2023年度 2兆1,542億円
2024年度 2兆1,280億円
2005年度と2024年度を比較すると、税収の減少は約5%にとどまっています。
一方、紙巻き・加熱式たばこの販売数量は、
2005年度 2,852億本
2024年度 1,487億本
19年間で1365億本、約48%の減少です!!!
喫煙者や紙巻きタバコの販売本数は大きく減っているのに、税収はおおむね2兆円前後を維持しているのです。
その背景には、
タバコそのものの値上げ
1本当たりの税率引き上げ
加熱式タバコ市場の拡大
加熱式タバコへの課税方法の見直し
などがあります。
つまり、単純化していえば、
「販売本数が減っても、1箱当たりの税負担が増えている」
ため、税収が大きく落ち込んでいないのです。
■市町村税の中でも上位に入る
2023年度の全国の市町村税収は、合計で約23兆7,144億円でした。
個人と法人の市町村民税を一つの税目としてまとめると、主な税収は次のようになります。
順位 税目 税収
1位 市町村民税 10兆7,204億円
2位 固定資産税 9兆8,960億円
3位 都市計画税 1兆4,102億円
4位 市町村たばこ税 9,275億円
5位 軽自動車税 3,170億円
市町村たばこ税は、軽自動車税の約3倍です。
なお、個人住民税と法人住民税を別々の税目として数えた場合、市町村たばこ税は5番目となります。
いずれにしても、喫煙者が減っている現在でも、たばこ税は市町村税収の上位に入る大きな財源です。
■たばこ税は、何に使われているのか
「タバコにかかる税金だから、禁煙対策や病院などに使われるのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、市町村たばこ税は、原則として使い道が限定されていない一般財源です。
そのため、
子育て支援
高齢者福祉
学校教育
道路や公園の整備
防災・防犯
ごみの収集や処理
地域の医療・福祉
市役所などの行政サービス
といった、住民生活に関わるさまざまな事業に使われます。
北九州市も、市たばこ税を「市民生活に密着したさまざまな施策に活用している」と説明しています。
つまり、たばこ税は喫煙対策だけのために使われる税金ではなく、地域全体の行政サービスを支える財源なのです。
■タバコを買った場所で、税金の行き先が変わる
市町村たばこ税には、非常に面白い特徴があります。
原則として、タバコを購入した人が住んでいる市町村ではなく、タバコを販売した小売店が所在する市町村の税収になります。
例えば、
名古屋市内のお店で売られたタバコは、名古屋市の税収
小牧市内のお店で売られたタバコは、小牧市の税収
春日井市内のお店で売られたタバコは、春日井市の税収
となる仕組みです。
そのため、多くの自治体がホームページなどで、
「タバコは市内で購入してください」
と呼びかけています。
北九州市も、「市内で買われたたばこの市たばこ税が、北九州市の収入になります」と明記しています。
街の小さなタバコ屋さんも、商品を販売するたびに、その地域の税収を生み出しているのです。
ちなみに日本で販売されているたばこは、JTだけでなく、フィリップ・モリスやBATなどの外国系メーカーの商品もあります。
マルボロ、ラーク、ケント、パーラメントなどの外国ブランドは、各メーカーや輸入販売業者が日本国内で販売しています。
ただし、メーカーやブランドにかかわらず、名古屋市内のコンビニやたばこ店に売り渡された商品については、名古屋市の市たばこ税収となります。
同様に、春日井市内の店舗に売り渡された商品については、春日井市の税収となります。
つまり、JTの商品でも外国メーカーの商品でも、購入された店舗の所在地に応じて、その地域の大切な地方税収につながる仕組みです。
■今後、たばこ税はさらに上がる予定
2026年4月からは、紙巻きタバコと加熱式タバコの税負担差を縮めるため、加熱式タバコの課税方法の見直しが始まっています。
たばこ税率は、2027年4月&2028年4月&2029年4月
の3回に分けて、1本当たり50銭ずつ引き上げられる予定です。
3回の合計では1本当たり1円50銭、20本入り1箱では30円分の増税になります。
喫煙者の減少が続く一方で、たばこ税は今後も国や地方自治体の重要な財源として扱われていくことが分かりますね!
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回、たばこ税について調べてみると、タバコが国だけでなく、地方自治体にとっても非常に重要な財源となっていることがよく分かりましたね!
特に、市町村たばこ税は、地域の行政サービスを支える大切な地方税の一つです。
普段何気なく見かけるタバコ屋さんや自動販売機の向こう側に、地域の財政を支える仕組みがあると思うと、少し見え方も変わってきます。
ご参考まで
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今週の長縄のひとりごと。
「たばこ」を全く吸わない僕にとっては喫煙室に行かれて仲良さげに会話されている方々を
うらやましく見るときもありましたww
それは冗談として、なくてはならないコミュニケーションツールに「たばこ」はなっていると思います。
地方自治体の財源にとって「たばこ」はなくてはならない嗜好品であるように、
これだけ喫煙者が減っても、「たばこ」は今後もなくならないと思いました。
参考:
■参考資料・URL
財務省「たばこ税等に関する資料」
税率、1箱当たりの税負担、税収と販売数量の推移、今後の増税予定など
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d09.htm
財務省「たばこにはどれくらいの税金がかかっているのですか?」
https://www.mof.go.jp/tax_information/qanda011.html
一般社団法人日本たばこ協会「たばこ税」
1箱当たりの税金、2005年度以降の税収推移など
https://www.tioj.or.jp/others/
国税庁「煙草税の課税対象」
明治時代の煙草税則について
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/quiz/1808/index.htm
国税庁「煙草税のあゆみ―煙草印紙の攻防―」
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/network/164.htm
JT「日本の歴史・明治期、大正期」
葉煙草専売法、煙草専売法などの歴史
https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/history/japan/meijitaisho/index.html
JT「日本の歴史・昭和期」
専売制度の廃止、JTの発足など
https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/history/japan/showa/index.html
高知県「令和5年度市町村税政の状況」
全国の市町村税収の税目別内訳
https://www.pref.kochi.lg.jp/press1/2024112500096/files/file_2024123294935_1.pdf
北九州市「市たばこ税の概要」
一般財源としての使い道、市内購入と税収の関係
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/contents/08801018.html






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